ストランティスジャパンは2022年3月17日にDSオートモビル・ブランドならではの巴里生まれのラグジュアリーを具現化したフラッグシップサルーン「DS 9」を発表し、国内の正規ディーラーで同日より発売すると発表した。
仏、なかんずくパリ発のブランドとして、美意識と矜持を自動車ブランドの世界で成立させ、フレンチラグジュアリーカーの復興を担うDSオートモビル・ブランドのフラッグシップサルーン「DS 9」が、日本デビューを果した。「DS 9」はデザイン、建築、ファッションなどフランスの伝統が培ってきた美の様式を自動車という存在で表現し、すでにパリの文化をそのものに立脚した意匠性と伝統的装飾技法で誂えたブランドを牽引する上級サルーンである。
エクステリアとインテリア、プラグインハイブリッドシステム、アクティブスキャンサスペンション、コネクテッドパイロットなどの最先端テクノロジーを詰め込んだ、堂々とした体躯のディメンションで存在感を示すサルーンでもある。
搭載した最先端テクノロジーのひとつは、電動化時代に対応したプラグインハイブリッドシステム“E-TENSE”(イーテンス)だ。DS 9にはプラグインハイブリッドシステム(PHEV)としてフロントアクスルに電動モーターを搭載し、システム最高250psの出力と360Nmの最大トルクを発揮する。これまでステランティスがリリースしてきたPHEVモデルよりも余裕のある15.6kWhのリチウムイオン電池によりエレクトリックモードで61kmのゼロエミッション走行が可能だ。
また、マルチパーパスカメラで前方20mまでの路面を画像解析し、路面状況の変化に応じて4輪ダンパーをフィードフォワード(先読み)制御するアクティブスキャンサスペンション、赤外線カメラで夜間の視界をサポートするナイトビジョン、ドライバーの視線や顔の動きをモニターし注意を促すドライバーアテンションモニタリング、6つの配光モードを備え左右方向にも照射するアクティブLEDビジョン、駐車可能なスペースを検知し必要なステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ操作をサポートするパークパイロットなど、これまでDSブランドの最新車種が採用してきたすべてのテクノロジーを標準装備している。
加えて静粛性の追及も手厚い。DS 9はブランドの真骨頂である居住感、すなわちDSラウンジと呼ぶ心地よさに手厚い配慮を行っている。DSガ提案する高級サルーンは、室内空間の平穏さもまたラグジュアリーのひとつであり、ガソリンモデル、PHEVモデルともに共通のラミネーテッドガラスの使用箇所を拡大し、フロントバルクヘッドやホイールハウスなどの各部遮音の強化などを施した。とくにPHEVモデルでは内燃機関を停止・再始動させることから、振動や音の変化が本来は顕著になり、外部環境からのノイズが相対的に大きく感じられるためこれら対策は必須のものとしている。
インテリアの完成度もブランドの真骨頂といえる。ドアを開けで乗員の目前に広がるのは優美なフレンチラグジュアリーそのものの、2895mmのロングホイールベースがもたらす広々とした室内空間だ。ひざ下レッグスペース約277mmと余裕ある空間を生み出しているリアシートはフロントシートと同様の快適性を提供する「DSラウンジ」と呼ぶコンセプトで仕上げた。インストルメントパネルには、ラグジュアリーカーの定番ともいえるウッドパネルをあえて使わず、左右にアーチを描く視界全面にレザーを貼り込み、ステッチによるアクセントを施した。これまでにないラグジュアリーな空間を創造している。
ダッシュボードの8インチのタッチスクリーンの上部中央には、フランスのラグジュアリーウォッチブランドBRMのアナログ時計、その下にはタッチコントロールスイッチとひし形に彫りが入ったボリュームダイヤルが備わる。スクリーンには主要なコントロールパネルが表示され、車輌セッティングなどが一箇所にまとめられた。
ひときわスタイリッシュなデザイン,差真栄テクノロジー、ニーズに合わせてダイナミックに変化する快適性とディテールや素材にこだわったプロダクトとライフスタイルを提案する新型「DS 9」、その価格はガソリン車が630.0万円から699.9万円、PHEVモデルが718.0万円から787.9万円だ。(編集担当:吉田恒)