日本IBM、LotusLiveをパナソニックに提供

2011年11月10日 11:00

 日本IBMは、パナソニックが同社グループのグローバルなコーポレート・コラボレーション基盤「Global Work Place」として、IBMのクラウド型企業向けコラボレーション・サービスであるLotusLiveを10月から利用開始したことを発表した。

 LotusLiveはIBMがパブリック・クラウドで提供する企業向けコラボレーション・サービス群で、電子メール、コラボレーション(情報共有と協同作業)、Web画面共有(Web会議、Webセミナー)の3サービスを提供。特にコラボレーションおよびWeb画面共有のサービスでは、社外のユーザーを「ゲスト」としてライセンス不要で招待できることや、既存のIT環境を変更せずWebベースですぐに利用できることが特長だ。また、今年9月には、日本国内にLotusLive専用データセンターを開設し、日本を含むアジア太平洋地域のユーザーへサービスを提供している。

 パナソニックは、現在進めているパナソニック電工・三洋電機の完全子会社化をベースとしたグループ再編やグローバル事業展開の加速を図るため、LotusLiveを活用して、グローバル市場での顧客ニーズの発掘や、グローバルに活躍する社員間の協業を推進。具体的にはIBMのLotusLiveを採用し、間接部門の全従業員約20万人のユーザー・プロファイルを登録し、写真、部署名、仕事内容を共有。また、チャットで即時に簡易な会話をしたり、Web会議を活用して遠隔地でも効率的な会議をしたり、アイデアを幅広く募りながら記録を残せるコミュニティー、共同作業を効率的に管理するためのアクティビティーといった機能を活用して、時間・空間的制約を越えた円滑なコミュニケーションを実現する。さらに、パナソニックグループ外で協業するメンバーも必要に応じて招待できるため、グループ外とのコラボレーションも促進。コラボレーションツールを活用することで、会議の事前資料共有やアクティビティー利用による業務の効率化も見込んでいる。

 今回の「Global Work Place」構築にあたり、IBMとパナソニックは共同でLotusLiveの機能強化に取り組んできた。IT基盤の異なる2社の統合、グローバル展開、20万人を超えるユーザー数といったパナソニックの要件に基づき、例えば情報管理機能の強化などを実施。その結果、LotusLiveはグローバル企業を支えるコラボレーション基盤としての機能をいっそう強化している。

 今後、日本IBMはLotusLiveを基盤として、海外拠点との情報共有や共同作業の質、量、スピードを高めることにより、日本企業のグローバルでのビジネス・スピードと競争力の向上を支援していく。