地方との協議でマイナカードの普及を要請 総理

2022年05月23日 14:53

 岸田文雄総理は今年度初となる国と地方の協議の場であいさつし、原油価格高騰や物価高騰などを踏まえた対策を実施しているとし「地方創生臨時交付金を大胆に拡充、1兆円の枠を新設している。地方の実情に応じ、生活困窮者支援や学校給食費軽減などの子育て世帯支援、農林水産業や中小企業の支援をきめ細かく実施していただくようお願いしたい」と述べた。

 また「6月までに新しい資本主義のビジョンや実行計画、骨太方針を取りまとめ、夏以降、これらを前に進めるための総合的な方策を具体化していく」との考えを伝えた。

 岸田総理は、その中でもデジタル田園都市国家構想は重要な柱と強調。「地域の課題解決とともに地方から全国へとボトムアップでの成長を実現していく」と語った。

 またマイナンバーカードについて「デジタル社会の基盤となるのはマイナンバーカード」と強調し「今年度中にカード交付と健康保険証利用の環境整備に一定のめどが立つよう、政府挙げて取り組んでいく。地方の皆様には、それぞれの団体で総務省と連携し、住民の皆様による交付申請の促進と交付体制の整備に一段と強力に取り組んでいただくようお願いいたします」と普及啓発活動への取り組みを要請した。

 マインバーカード申請を巡っては最大2万円に相当する2万ポイントを給付する特典を付けての普及促進にも、未だ普及率は5月15日時点で44%と低迷している。背景には手続きのため一度は役所へ出向かなければならないこともあるが、個人データの流出や目的外使用など安全性への懸念に加え、カードを持っていないことによる日常生活での不便性がない(保有することでの利便性が感じられない)などが大きい。(編集担当:森高龍二)