岸田文雄総理は27日開いたデジタル田園都市国家構想実現会議で「基本方針(骨子案)を議論。この中で「デジタル・インフラ基盤の整備と個人のデジタル社会のパスポートであるマイナンバーカードの普及はデジタル社会のインフラとして不可欠」と強調。
特に「今年度中にマイナンバーカードの交付と健康保険証利用の環境に一定のめどが立つよう、自治体と医療機関を集中的に支援していく」とマイナンバーカードと健康保険証の紐づけへ、環境整備に傾注する考えだ。
政府はマイナンバーカードの普及にマイナポイント(カード申請で5000ポイント、健康保険と紐づけで7500ポイント、預金口座と紐づけで7500ポイントと最大2万円相当のポイントの)交付などで精力的に取り組んでいるが、今年4月1日現在の交付枚数は5487万枚で、総人口に占める交付率は43.3%にとどまっている。
伸び悩む最大理由は日常の暮らしの中での必要性や利便性の低さにある。安倍政権下で生まれた政府への不信感も尾を引いている。岸田総理はマイナンバーカードの普及を促すため「マイナンバーカードの利便性の向上を目に見える形で進めていきたい」と強調した。
また、岸田総理は「2025年度の日本周回海底ケーブル整備、データセンターの全国展開、27年度末の光ファイバーの世帯カバー率99.9パーセント、30年度末の5G人口カバー率99パーセントなど、具体的な整備目標を基本方針に明記し、予算、税制、規制を総動員し、官民協働してデジタル・インフラの整備を加速する」とした。(編集担当:森高龍二)