FOIP強化へ3年間で約20億ドル供与を表明

2022年06月14日 06:45

 岸田文雄総理はアジア安全保障会議での基調講演で「ODAを通じた国際協力を適正・効率的かつ戦略的に活用しつつ、外交的取り組みを強化し、従来の『自由で開かれたインド太平洋(FOIP)』協力を拡充する」とアピールした。

 岸田総理は「インド太平洋諸国に対し、今後3年間に、少なくとも約20億ドルの巡視船を含む海上安保設備の供与や海上輸送インフラ支援を行う」と表明。各国への支援強化を約した。

 岸田総理は基調講演でFOIP協力の拡充について「巡視艇供与や海上法執行能力強化、サイバー・セキュリティ、デジタル、グリーン、経済安全保障といった分野にも重点をおきつつ、FOIPというビジョンを更に推進する取り組みを強化し、平和のための『自由で開かれたインド太平洋』プランを来年春までに示す」とした。

 また岸田総理は「近年、日本は衛星、人工知能、無人航空機等の先端技術も活用しながら、海洋安保の取り組みを強化しており、各国との知見・経験を共有していく観点から、今後3年間で、20か国以上に対し、海上法執行能力強化に貢献する技術協力及び研修等を通じ、800人以上の海上安保分野の人材育成・人材ネットワークの強化への取り組みを推進する」と述べた。

 また「法の支配といった普遍的価値やルールに基づく国際秩序を維持・強化するため、国と国・人と人との繋がりやネットワーク作りを強化する」とし「今後3年間で法の支配やガバナンス分野における1500人以上の人材育成を行っていく」と強い姿勢を示した。(編集担当:森高龍二)