岸田文雄総理は25日、都内で開かれた日本公認会計士協会の定期総会であいさつし、来年度から始まる企業開示情報の具体的内容について、今秋に示す意向を語った。
岸田総理は「新しい資本主義のコンセプトの下、官民連携して気候変動や格差といった社会課題を成長のエンジンに持続可能な経済をつくっていく」とあいさつ。
企業に新たに来年度から義務付ける企業の情報開示もその一環だと述べ「人材育成方針、男女別賃金、女性管理職比率などの人的資本・多様性に関する情報、近年とりわけ投資家の注目を集めている気候変動対応などのサステナビリティに関する情報を有価証券報告書の記載事項として位置付け、来年度から開示を義務付ける。その具体的内容については現在、金融庁において検討しており、秋頃にはお示ししていきたい」と述べた。
そのうえで、岸田総理は「監査業務を通じて、財務に関する情報の信頼性を確保し、我が国の経済活動の基盤を支えると同時にサステナビリティといった社会課題の解決に資金が集まる流れを確保することで新しい資本主義の推進力になっていただきたい」と期待した。また「高い倫理観と専門的知見を社会で幅広く発揮していただきたい」と語った。(編集担当:森高龍二)