政府は26日、衆参両院の議員運営委員会理事会で「臨時国会を8月3日召集する」とした。会期を3日で乗り切ろうとする政府・与党の姿勢に批判が相次いでいる。
安倍晋三元総理の「国葬」を巡る法的根拠や国葬とした経緯の説明、政治と旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係、統一教会から世界平和統一家庭連合に名称変更が認証された背景、当時の下村博文文科大臣の関与疑惑など政治を巡る問題が続出している。
また今後のコロナ対策、経済対策、外交問題を含め、課題山積での会期3日は、こうした問題からも逃げる姿勢としか国民には映らず、国葬についても「丁寧に説明し、国民の理解を得ていく」とする岸田総理や官房長官らの言葉と相反するものになる。
国葬については北海道帯広市教育委員会が市内の全小中学校に半旗掲揚を要請するなど、弔意を強制する対応や児童生徒に黙とうを強制することにもつながりかねず、文科省としての対応も国会で議論しなければ現場が混乱することになる。
立憲民主党の逢坂誠二代表代行は「衆院公報に「与党は3日間しか国会を開きたくないようです。物価高対策、コロナ対策、旧統一教会問題、国葬儀に関することなど、議論すべきことは山積です。会期は最低ひと月、あるいはもっと長く開くべきです。自民党の皆さん、逃げないで国会で議論しましょう」と議論ができる環境を求めている。
会期について、ネット上では「聞く力とやらを自慢していたのにたったの3日間の臨時国会ですか。国葬開催に賛成の野党にすら追及される状況だからといって政治と宗教以外にも議論すべき事は沢山あるのに国会論戦から逃げるのはどうなんですかね。総理は確か「やりたい政策を出来るようにするために参院選で力を与えて欲しい」と言う旨の発言をされてた記憶があるんですが」との声。
「自民党って野党が反対や批判をすると批判ばかりで議論しないっていうくせに、自分達は野党が要求する議論には乗ってこないんだよね。そんなんでよく人のこと言えるよな。 政治家の本分は国会での議論だろ」
「3日しかない貴重な日程なんだから。安倍賛美よりも国葬の是非やコロナ対策、円安などの経済対策など重要案件を審議してください」との声が相次いでいる。(編集担当:森高龍二)