世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が昨年の衆院選挙前に自民党議員約50人に対し「政策協定」への署名を求め、一部候補が署名していた問題。教団問題を追及し続けている有田芳生元参院議員は21日「衆院選、参院選で候補者と結んだ『推薦確認書』。私が取材した元幹部によると自民党、維新、国民民主の名前をあげていた」と党派を超え、保守系候補で教団にとって役立つだろう候補に働きかけていたことが浮かび上がってきた。
推薦確認書とされる事実上の「政策協定書」には(1)憲法を改正し、安全保障体制を強化する(2)家庭教育支援法及び青少年健全育成基本法の国会での制定に取組む(3)『LGBT』問題、同性婚合法化に関しては慎重に扱う(4)「日韓トンネル」の実現を推進する(5)国内外の共産主義勢力、文化共産主義勢力の攻勢を阻止することが明記されていた。
こうした働きかけを受けて、これに署名したのか、どうか。さらに、政策への影響はどうだったのか。調査、検証が求められよう。
有田氏は「富山市の自民党会派が10月20日に市議会に提出した報告書では、教団から『政策立案に一定程度の影響を受けていた』としている」とし「家庭教育支援条例を制定した熊本県、鹿児島県を19年10月に政務調査活動として6議員が訪問したのは、教団関連団体元幹部の講演を同年6月に聞いたのがきっかけでした」とツイッターに発信。
立憲民主党の蓮舫参院議員は「『教義に賛同する自民党議員は一人もいない。我が党の政策に教団が影響を与えたことはない』世耕弘成参議院自民党幹事長が国会で述べた発言と見事に矛盾しています」とツイッターに投稿した。自民党として、再検証が求められている。(編集担当:森高龍二)