岸田文雄総理は24日開いた物価・賃金・生活総合対策本部会合で「エネルギー、食料品、賃上げ」の3点についての取組みに傾注する考えを示し、担当大臣にそれぞれ指示した。岸田総理は「エネルギー・食料品価格等の動向や国民生活・事業者への影響を注視しつつ、与党とも連携し引き続き機動的に対応していく。各閣僚は引き続き最大限の緊張感をもって万全の対策を進めてほしい」と求めた。
エネルギーについては「電気料金などの高騰に対し今月請求分から値引きを激変緩和措置として講じているが、西村経済産業大臣は電力の規制料金の改定申請に対し、あらゆる経営効率化を織り込み、直近の為替や燃料価格水準も勘案するなど、4月という日程ありきでなく、厳格かつ丁寧な査定による審査を行ってください。その上で、電力料金の抑制に向けた取組み等について3月中に検討結果をまとめるよう」にとした。
食料品については野村農水大臣に対し「酪農や養鶏など幅広い農業者の負担軽減を図る飼料価格高騰対策の具体化を進め、本年4-6月期以降も見据えた激変緩和対策を講じるよう」指示した。
賃上げについては「大手企業を中心に春闘の賃上げに向けて前向きな動きが見られるが、労働者の7割を占める中小企業で賃上げの流れが波及することが重要だ」とし「原材料やエネルギーコストのみならず、賃上げ原資の確保も含めた適正な価格転嫁の慣行を各サプライチェーンで定着させるべく、西村経済産業大臣を始め、関係閣僚等においては価格転嫁対策の強化の取組みを進めるよう」に指示した。(編集担当:森高龍二)