岸田文雄総理は5月31日開かれた国と地方の協議の場の今年度の初会合でマイナンバーカードに関して「マイナンバーカードの累計申請数が人口の約8割になった。マイナンバーカードがデジタル社会のパスポートとして本格的に機能していくためには『個人情報保護』と『国民の信頼確保』が前提であり、カードに関係する現下の誤り事案を重く受け止める必要がある」と語った。
岸田総理は「デジタル庁を中心に総務省など関係府省が連携しカードの信頼確保に向け、事案に関するすべてのデータやシステムの再点検をするなど、万全の対策を迅速かつ徹底して講じていく。地方においても国と連携して必要な対策にしっかりと取組んでいただきたい」と協力を要請した。
また少子化問題について「これ以上放置できない、待ったなしの課題だ」とし「こども未来戦略会議において、地方の皆様にも御意見を承りながら、こども・子育て政策の強化に向けた議論を進めてまいりました。骨太の方針までに、更に検討を深め、次元の異なる少子化対策を実行に移していくためのこども未来戦略方針を取りまとめていく」考えを述べた。
少子化対策では児童手当の所得制限完全撤廃をはじめ、対象を高校卒業まで拡大させる考えだが、6月としていた財源確保方法を示すのは10月に先送りするもよう。政策ありきで財源の裏付けのない不安定な政策発表になる。
児童手当の所得制限撤廃には批判的な意見もある。防災時の取組みではないが、『自助・共助・公助』の考えで、高額所得家庭には自助で、低所得で子育てに重い負担のかかる家庭に対して手厚くする方が少子化対策として良策ではというもの。(編集担当:森高龍二)