岸田文雄総理は13日開いた食料安定供給・農林水産業基盤強化本部会合で「小麦や肥料・飼料などは海外依存度が高く、海外での価格高騰が国内価格に直結する構造的な課題を抱えている」とし「食料安定供給に向け生産基盤を強化していくため、緊急対応パッケージを取りまとめ、農林水産政策の転換を加速度的に進める」と述べた。
この中で、岸田総理は(1)農林水産物・食品の輸出促進へ品目団体の認定数を早急に増やし、プロモーション等の取組みを強化する。輸出向けHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)対応施設の整備へ支援、また輸出支援プラットフォームの活動強化など、2030年の輸出額5兆円目標の達成を目指す、とした。
また(2)堆肥・下水汚泥資源の活用等を強力に支援し、2030年までの化学肥料の使用量20パーセント低減を目指す(3)産学官連携を強化し、スマート技術に適した生産・流通方式への変革を図るため、次期通常国会に向けてスマート農業の振興の法制化に取組むと述べた。
また食料安全保障強化を図るために(1)小麦・大豆・飼料等の国内生産拡大や食料原材料の国産切り替えに向けた支援を図る(2)農業者が急速に減少する中で、農地を集約し地域の農業を担う経営体の追加投資の負担を軽減する(3)フードバンク・子ども食堂等に対する未利用食品の供給に向けた支援や政府備蓄米の全国的な提供体制の整備を進めていく、と語った。(編集担当:森高龍二)