世界モデルになる高齢社会対策大綱作成をと総理

2011年10月17日 11:00

 野田佳彦総理は14日、総理官邸で開かれた高齢社会対策会議で、新しい高齢社会対策大綱の作成に向けた基本的考えについて3点をあげ、「世界最先端のモデルをつくっていくというのが大綱づくりの基本的考え方になる」と語り、世界のモデルとなる大綱づくりへの議論を求めた。

 野田総理は、基本的考え方の第1に「高齢者の居場所と出番をどう用意するのか」。第2に「高齢者の孤立をどう防ぐのか」。第3に「現役時代から健康づくりや生活の見通しも含めて、どう高齢期に備えができるのか」を基本的視点として議論を進めてほしいとした。

 また、これらの視点に加え「高齢者の消費をどう活性化していくのか」についても視野に入れた大綱づくりへの議論を求めた。

 野田総理は「国民皆保険が出来た昭和36年頃は10数人の現役で高齢者1人を支える胴上げ型だったが、現在は3人で1人を支える騎馬戦型になっている。ほどなくマンツーマンという肩車の社会になる」と急速に高齢社会がすすむ状況を語り、「悲観的になるのでなく、高齢社会にしっかり向きあって世界最先端のモデルをつくっていこう」と会議への期待を述べた。

 政府は新しい大綱について、今年度内の閣議決定を目標に案作りを進めたい意向。
(編集担当:福角忠夫)