東日本地域で原発稼働急務とGX実行会議構成員

2023年11月10日 06:43

 元東京電力社員で「原子力発電は日本の安定供給と脱炭素化の両立に決定的に重要であるうえ、エネルギー安全保障上の価値も高い」(電力自由化の再設計に向けた提言、7月20日)との立ち位置にある国際環境経済研究所理事で政府のGX実行会議構成員の竹内純子氏は7日開かれた第8回GX実行会議で「GX・DX推進に必要な脱炭素電源確保とフレームワークへの提言」で「東日本地域において1基も稼働していない原子力発電所を稼働させることが急務」と提言した。

 竹内氏は「潤沢・低廉・安定的な脱炭素電源の確保がわが国のGX・DX の阻害要因にならないようにすることが極めて重要」とし、一例として「東京電力パワーグリッド株式会社の供給エリア内において既に申し込みが為されている新設データセンターによる電力需要の増加分は2028年までに約600万kWとなっており、これだけの量の脱炭素電源を短期間に確保するには東日本地域において1基も稼働していない原子力発電所を稼働させることが急務」と促した。

 竹内氏は政府に対し第2回GX実行委員会でも提言した「原子力政策の立て直し」を求めており、このうち「原子力安全規制の最適化」では「効率性の原則の導入」を提言したほか「原子力防災、原発立地地域の理解と協力確保に向けた規制委員会の関与強化」を求めた。また「エビデンス・ベースの損害賠償責任の在り方の議論」も提起している。(編集担当:森高龍二)