松野博一官房長官は9日の記者会見で「総理や閣僚などの給与が上がることに国民から批判をいただいている。万が一にも国民の不信を招くようなことがあってはならない」と述べ「国会で法案成立をいただいた場合、政治家である総理、国務大臣、副大臣、大臣政務官の給与について、今回の給与増額分はすべて国庫に返納することを申し合わせる」と法案成立の場合、総理と政務3役は今回増額分給与を全額返納すると発表した。
総理、閣僚など特別職給与を引き上げる法改正については野党はじめ世論でも理解できないと批判の声が上がっていた。
松野官房長官は「官職の給与はその職務と責任において定まるものであり、いわゆる政務3役のみ据え置くこととすることは他の官職とのバランスを欠くことになり、公務員全体の給与体系を崩すことにもなりかねない」と述べ「法案修正は行わない」とした。
また「すでに国会に提出している法案については国会において慎重に審議いただき、速やかに成立いただきたいと考えている」と述べた。
ただ自主的な国庫への返納は現内閣の申し合わせであり、新たに組閣した場合には新内閣で改めて対応を決めることになる。加えて特別職の給与引き上げ法改正を行えば国会議員の報酬も上がることになる。松野官房長官は「国会議員に関しては政府から発言する立場にない」などと答えなかった。(編集担当:森高龍二)