国土交通省は建設業界の1人親方がどのような働き方をしているのか実態調査に乗り出した。調査は初めて。1人親方本人にウエブアンケートに答えてもらう方法で12月18日午後5時まで回答を受け付ける。国交省HPからアンケート回答欄へ。
実態調査の背景には社会保険への加入が建設業許可要件になっているため、加入逃れを目的に本来雇用されるべき技能者を社会保険適用除外の一人親方にするケースが懸念されていることがある。
アンケートは10月1日現在での1人親方の状況を回答するよう求めており、年齢、建設業従事年数、居住地(都道府県レベルまで)、事業形態、所有資格、建設業許可の有無、直近年度の実績と特定企業への専属比率(完成工事高に占める比率)、社会保険加入の有無。
また現場の労働環境や条件、希望する就業形態(できれば雇用労働者として働きたい、1人親方として働き続けたい、こだわらない、など)、1人親方として働いている理由(高い報酬が得られる、自身の好みに応じて仕事を選べる、雇ってくれる企業がないため、取引先企業から1人親方として働くよう言われているため、など)。
国の1人親方に対する政策についても質問。(1)1人親方の働き方自己診断チェックリストを知っているか、知っている場合には活用しているか(2)社会保険加入に関する下請け指導ガイドラインを知っているか(3)1人親方として国交省にどのような取組みを求めるか=技能者が望めば雇用労働者になれるような環境づくり、社会保険料など必要な経費が十分に確保された請負契約の推進など=。回答は約10分で完了する量になっており、政策立案に生かすため、ひとりでも多くの回答が期待されている。(編集担当:森高龍二)