新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類に移行して初めてのお正月。旅行に帰省に初詣にと、今年は久し振りに明るいお正月をと思いきや、現実は厳しい。
昨年からの物価上昇に加え、昨年11月に大手電力会社10社の内、東京電力をはじめとする5社が2024年1月からの電気料金の「値上げ」を発表したからだ。地球環境のための節電は積極的に行いたいものの、節約のための節電は、身も心も暗くなり、正月早々、寒々とした気持ちになってしまう。さらに5月以降には全社が電気料金を値上げする可能性もあり、不安は募るばかりだ。
各家庭でできる節電の基本は「電気の無駄遣いをなくす」ことだ。小まめにスイッチをオフにしたり、長く使わない電化製品はコンセントからプラグを抜いて待機電力を減らす、エアコンや冷蔵庫など、電力消費量の多い家電は特に、その性質を知って効果的に使う、などなど。一つ一つは微々たることでも、塵も積もれば、だ。とくに電気代高騰の中では、ちょっとした配慮が家計を助けることにも、苦しめることにもなりかねない。
とはいえ、すでに出来得る限りの節電はしているし、これ以上は無理という家庭も多いだろう。また、あまり神経質になり過ぎるとストレスも溜まるし、快適な生活はおくれない。薄暗く、ひんやりと肌寒いマイホームなんて、くつろぎの空間とは言い難い。
そんなご時世だからか、住宅市場では今、これまで以上に「省エネ」住宅が注目されているようだ。住宅を丸ごと最新の省エネ設備にしてしまうことで、環境にもお財布にも優しい住宅を考える人が増えている。
例えば、パナソニックホームでは、断熱性の高い建物にパナソニックの創エネ、省エネ、IoT技術を組み合わせることで、住民が意識的に省エネを心掛けなくても、住宅が賢く節電して快適な暮らしをサポートしてくれる仕様を提案している。
同社の住宅は、断熱等性能等級6に対応しているだけでなく、床下の地熱も活用して冷暖房負荷の低減を図るものだ。また、電気自動車のバッテリーを家庭用電力に使うV2H(Vehicle to Home)に対応し、ライフステージに合わせたアップデートも可能となっている。さらに
AiSEG2(HOME IoT)を標準搭載することで、住まいのエネルギーの見える化だけでなく、
エアコンや照明器具、エコキュートなどのAiSEG2対応機器を自動で節電運転して省エネをサポートしてくれる。これなら節電に躍起にならなくても、ストレスフリーで暮らすことができるだろう。
また、住宅メーカーの中でも、光熱費の節約と快適な暮らしの両立に重点を置いているのが、AQ Groupのアキュラホームだ。同社の「剛木造 超空間の家FREE3十」の断熱性気密性はZEH基準を上回る性能で設定されているだけでなく、全館空調を搭載することで、気候変動に対しても24時問快適な空間を保つことが出来るという。しかも、5.25kWの太陽光発電パネルを搭載することで、35年間で386万円もの光熱費負担を軽減できるという。単純計算で、年間10万円ほどの軽減になるというのだから驚きだ。これなら、日々の生活費負担を大きく抑えることができる。また、同社では設計時から顧客それぞれのライフスタイルを加味した「光熱費シミュレーション(特許出願中)」を実施している。建築時のイニシャルコストだけでなく、建築後のランニングコストまで考慮した設計でプロが住まいを提案してくれるのは、心強い。さらに引き渡しから1年間は同社が「新光熱費保証2024」で光熱費を保証してくれる手厚さだ。
電気代の高騰は日本国内の問題だけでなく、海外諸国の情勢も大きく関わってくる。それだけに予測もつきにくいし、回避することも難しい。電気は豊かな暮らしを提供してくれるとともに、生命をつなぐライフラインでもある。その場限りの場当たり的な節電だけでなく、どんな状況にも柔軟に対応できるような、長い目で考える節電を心掛けたいものだ。(編集担当:藤原伊織)