政治への信頼回復こそ最大かつ最優先課題と総理

2024年01月06日 11:45

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岸田総理は「日本の将来にとってこの2024年は極めて重要な1年。今後の10年を決める分かれ道の年を迎えたと言っても過言ではないと思う」と重要な年になることの認識を強調した

 岸田文雄総理は4日の記者会見で「政治への信頼回復こそ最大かつ最優先の課題だ」と能登半島地震への対応とともに、自民党派閥による政治資金パーティーをめぐる一連の問題を背景に政府与党への信頼回復への取組みが最優先課題だと語った。

 岸田総理は「日本の将来にとってこの2024年は極めて重要な1年。今後の10年を決める分かれ道の年を迎えたと言っても過言ではないと思う」と重要な年になることの認識を強調した。

そのうえで「こうした中でまず求められることは国民の信頼を回復し、政治を安定させること。現在、自民党の政策集団の政治資金パーティーに関連して、それぞれの政策集団、自民党の政治資金の問題に厳しい目が向けられ、国民から疑念を持たれる事態を招いていることに自民党総裁として心からおわびを申し上げます」と陳謝。

 岸田総理は「検察当局による捜査が続いており、自民党として捜査に全面的に協力していくが、同時に私自身が党の先頭に立って、国民の政治への信頼を回復すべく、自民党の体質を刷新する取組みを進めていく」と述べた。

 岸田総理は「来週、自民党に総裁直属の機関として『政治刷新本部』(仮)を立ち上げる」とし「政治資金の透明性拡大や政策集団の在り方に関するルールづくりなどを進めていく。検討に際し外部有識者の参加も得て、透明性の高い形で検討する。1月中に中間的取りまとめを行い、自民党のガバナンス強化に反映する。必要があれば関連法案を提出することとする」とした。

 岸田総理は自民党内で直ぐに取組めるものはすぐに取組むとしたうえで「まず取組めるものとして、例えばパーティーの収支についても党として監査を行うとか、現金から原則振込へ移行するとか、具体的な取組みは考えられる。政策集団の在り方に関するルールづくりも国民の信頼回復を何よりも大事に進めていきたい」とした。

 岸田総理は「若手育成の目的だった政策集団が(実態は派閥化し)カネやポストを求める場になっていたのではと深刻に受け止めなければならない」とも語った。

 政治資金規正法改正に関しては「議論の中で必要性が指摘されることはあり得る。国会において各党、会派で議論を深めなければならない。自民党としてもしっかり貢献していきたい」とした。

 野党第1党の立憲民主党は自民党の一連の問題を受けて企業団体献金禁止法案や収支報告書ネット公開法案、政治資金世襲制限法案を国会へ提出し成立を目指すとしており、岸田総理が自民党総裁としてどこまで今回の会見で語った姿勢を貫き、党内を取りまとめ、野党案に歩み寄れるかが政治の信頼回復にかかってきそうだ。(編集担当:森高龍二)