【コラム】自民裏金議員衆参80人超の党処分を注視しよう

2024年03月10日 11:01

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裏金を使っているのは議員本人のはず。責任逃れへの批判は当然だろう

 自民党派閥パーティーを巡る政治資金収支報告書への不記載、虚偽記載の案件、いわゆる「裏金問題」の当該議員は「会計責任者に任せていた」など関与を全面否定し、会計責任者に全責任を転嫁、議員本人が責任逃れしているとの世論が日に日に高まっている。何より裏金を使っているのは議員本人のはず。責任逃れへの批判は当然だろう。

 岸田文雄総理(自民党総裁)は国会答弁で連日「政治家本人の責任の明確化は政治資金規正法などの法改正を行って」と今後を強調する。しかし、合わせて重要なのは再発防止のためにも、すでに問題を起こした議員への処分をどうするのかにも焦点を当てるべき。

 この問題で在宅起訴や略式起訴されたのは裏金が5154万円だった大野泰正参院議員、4826万円だった池田佳隆衆院議員、4355万円だった谷川弥一前議員(今回の問題で議員辞職)の3人のみ。3000万円以下は立件されずに終わった感がある。

 岸田総理は立憲民主党・野田佳彦元総理の質問に「法律上の責任以外にも、政治家としての政治責任、道義的責任はあると思っている。説明責任の果たし方、事実の把握を踏まえながら、党として処分をはじめとする政治責任について判断していきたい」(2月29日・衆院倫理審査会)と明言した。

 野田氏は質疑で「刑事責任も問われない、政倫審にも出ない、税金も払わない、処分もない。何にもないのであれば同じことがまた起こる。そろそろ党としての処分を考えなければいけないのではないか」と当該議員への自民党としての処分を求めた。さきの答弁はその答え。

 少なくとも裏金に関係した衆議院議員、参議院議員あわせ80人を超える議員に対する党としての処分が岸田総裁・自民党の「政治とカネ」問題のケジメに対する「本気度」を表す国民への姿勢と受けとれる。

 その際、「除名」や「離党勧告」など目に見えて明らかな処分がされるのか。国民感覚からすれば「議員辞職勧告」を求めたいが、自民党規律規約にその項目が無い。国会議員としての責任を厳格にするというのであれば、党規約に「議員辞職勧告」も追記いただきたい。

 記憶に新しいコロナ禍での銀座クラブ飲酒議員3人を「離党」処分にした案件は国会議員としての「モラル」を問われた事案だが、裏金事案は民主主義の基盤を棄損する「極めて悪質な事案」で除名や離党勧告は当然ではないか。

 特に小選挙区選出でなく、比例で自民党得票議席数から身分を得ている裏金議員(衆院議員15人、参院議員8人)には党としての姿勢をより鮮明にすべきだろう。岸田総裁は「党として処分をはじめとする政治責任について判断していきたい。可能な限り早いタイミングで判断する」と国会答弁で明言した。政治の信頼回復へ「早期の判断」を求めたい。国民は総理判断を注視しているし、していこう。(編集担当:森高龍二)