木原稔防衛大臣は29日の記者会見でイージス・システム搭載艦の取得経費が当初から2000億円アップし、2023年度分と合わせると計5900億円になる点について円安や物価上昇などをあげ、理解を求めた。
木原防衛大臣は「防衛力整備計画段階では取得経費を約4000億円だったが、防衛力整備計画策定時点は2022年12月で、その後、4つほどの上昇要因が生じたと思っている」とした。
具体的要因として木原大臣は(1)艦船の設計進捗による船体建造費の精緻化による。より精緻にやっていくと上振れのようなものがあった。
(2)円安に伴う為替レートの変動があった。(3)国内外の物価上昇も全産業において言われている。(4)米国との協議の進捗に伴うシステム・インテグレーションに係る内容・経費の精緻化をしている段階での上振れがあった、とした。
そのうえで木原大臣は「予算案を編成するに当たり、イージス・システム搭載艦の取得経費の予算案への計上の前提として実効的なプロジェクト管理体制の構築を図るとされたところであり、この徹底が重要と考えている。また遅くとも艦艇建造初年度となる24年度中にはライフサイクルコストをお示しできるように作業を進めて、防衛省として説明責任を果たせるようにする」とした。(編集担当:森高龍二)