自民党が派閥の政治資金パーティー裏金問題で39人を党の党紀委員会で処分決定したことに立憲民主党の長妻昭政調会長は「処分だけでふたをするのは困る。実態解明をきちっとし、責任を明確化する前提が欠けている」と指摘し、野党要求の10人について証人喚問を行い実態解明により再発防止につなげるべきとの考えを示した。
長妻氏は処分基準のあいまいさも疑問視した。萩生田光一前自民党政調会長の自民党処分(1年間の党役職停止)を事例に「萩生田さんは(裏金額は2728万円と)第3位の方だが、役職停止ということで、すでに役職がないので空振り(処分に実効性がない)。何か、特定の方に忖度が働いているのではないか」と語った。
長妻氏は「なにより、岸田文雄首相そのものが派閥の会長当時に会計責任者が有罪になっており、どう考えても(首相そのものが)処分対象になるのは明白だが、なぜか、岸田さんだけが外れている。不可解だ。きちっとした対応をすべきだと思う」と指摘した。
証人喚問の対象は塩谷立、下村博文、西村康稔、松野博一、高木毅の各議員と裏金を巡り逮捕・起訴され、現在保釈中の池田佳隆議員。参議院では世耕弘成、西田昌司、橋本聖子の各議員と安部派の会計責任者であった松本淳一郎事務局長の4人。(編集担当:森高龍二)