岸田文雄総理は3日、実質賃金のマイナスが続く中、デフレ脱却に向けた決意、今年中にデフレ脱却宣言を行う考えはあるのかとの記者団の問いに「成長型経済への移行に向けて正に今が正念場で、前向きな兆し、これは随所に出てきている。30年ぶりのこのチャンスをつかみ取り、後戻りさせないことが正に岸田政権の存在意義と覚悟し取り組んでいる」と答えた。
岸田総理は「デフレ脱却のみならず、賃上げと投資が牽引する成長型経済という新たな経済ステージに移行し、賃金上昇が持続的に物価上昇を上回っていくことが重要と考えている」と強調し。
デフレ脱却宣言に総理は「マクロ経済分析の観点からのデフレ脱却判断は種々の経済指標を十分に検討し、まずは専門家が行っていくものと考えている」と述べ、「時期について、予断を持って申し上げることは差し控えたい」とした。
総理は物価上昇を超える賃金上昇を目指すと機会あるごとにアピールするが、実質賃金のマイナスがすでに「25か月連続」し、過去最長を更新している現実がある。物価上昇に高齢者世帯などでは暮らしが成りゆかず、生活保護申請件数も増え、世帯間所得格差も広がっている。(編集担当:森高龍二)