日中韓3か国の保健大臣が共通課題で協力確認

2025年12月17日 07:01

 日中韓3か国の保健大臣が14日、健康を議題とした協力強化に取組むことで一致し、共同声明を発表した。韓国で開催され、日本からは上野賢一郎厚労大臣が出席。大韓民国からは鄭銀敬(チョン・ウンギョン)保健福祉部長官、中国からは馮勇(ひょう・ゆう)国家衛生健康委員会国際合作司長代行が出席した。

 上野大臣は出席前「3か国で協議を行うことは、我が国はもとよりアジア地域や世界全体にとっても意義が大きい」と話していた。また「高齢化等の保健医療分野での連携の重要性を確認し、継続的な協力を確認したい」としていた。

 共同声明では「遠隔医療、モバイルヘルス、AI ベースの診断支援システムなど多様なデジタル技術を活用し、地理的・社会経済的な障壁を克服するために医療サービスの衡平性とアクセシビリティを拡大する」としている。

 中でも「農村部やサービスが行き届いていない地域のデジタルヘルスシステムの強化」は優先事項としてとらえた。

 そのうえで「3か国はそれぞれの医療インフラや規制枠組みに適したデジタル技術の応用に関する経験を共有し、UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)の基盤となるプライマリ・ヘルスケアや地域に根ざしたサービスを強化するため包括的なデジタル戦略を推進する」ことで一致した。

 また「生涯を通じて適切な保健及び介護サービスを確保する政策の重要性を強調し、高齢者の生活の質を向上させる包括的ケアシステムを強化することで共通の見解を共有。地域密着型サービスと人を中心としたケアを推進し、関連する政策や実施に関する経験やベストプラクティスを共有する」ことを声明にうたった。(編集担当:森高龍二)