原子力規制委員会は28日、福井県にある日本原電の敦賀原発2号機について「2号炉原子炉建屋直下を通過する破砕帯と活断層との連続性が否定できない」とし、原発再稼働の新規制基準に「適合しているとは認められない」との審査結果をまとめた。
岸田政権や経団連、電事連がGXを理由に「脱炭素を目指しながら、将来に向けて供給力を確保していく取組みが重要で、その切り札に原子力の最大限の活用が不可欠」などと「原発の再稼働促進」を最優先事項のように掲げる中、科学的・技術的見地から安全性を最優先に判断する規制委が初の「再稼働不許可」の判断を下したことは規制委が政府や経済界に影響されることなく、独立した機関として機能したものとみて存在意義について高く評価されよう。
今回の審査結果に関して規制委は29日から科学的・技術的意見を求めるパブコメを9月28日午前零時まで受け付ける。パブコメを踏まえて決定する。(編集担当:森高龍二)