北海道根室市の石垣雅敏市長ら北方領土隣接地域対策根室管内市町村連絡協議会の5市町の首長が2日、石破茂総理、岩屋毅外務大臣、伊東良孝北方担当大臣らに北方領土問題の早期解決を要請した。前日には元島民ら含む約5百人が「早期解決を実現しよう」との横断幕を掲げ、都内を行進した。
5市町の首長らは、ロシアによるウクライナ侵攻に伴い、人道的見地から始まった北方墓参などもできなくなっている状況で、元島民の平均年齢も89歳を超えているとし「北方領土問題の早期解決と平和条約締結交渉、墓参再開に努めていただきたい」と要望した。
石破総理は前日に都内であった行進にも触れたうえで「択捉(エトロフ)、国後(クナシリ)色丹(シコタン)歯舞(ハボマイ)の4島帰属が重要という政府方針に変わりはない」と伝えたうえで「元島民が墓参できるようにすることがまず重要」との考えを述べ、墓参再開へ努めていく考えを示した。(編集担当:森高龍二)