NECは、昨年7月に受注したアジア各地域を結ぶ大規模光海底ケーブルシステム「Asia Pacific Cable Network 2(以下APCN2)」の増設プロジェクトの据付工事を完了。今回の増設において、NECは毎秒40ギガビットの光波長多重方式に対応した光海底ケーブル用端局装置を納入している。既設の大規模光海底ケーブルシステムにおいて、毎秒40ギガビットの光波長多重化方式が採用されるのは、世界で初めてだという。
「APCN2」は、NECが2001年に納入した毎秒10ギガビットの光波長多重方式に対応した光海底ケーブルシステム。日本、中国、韓国、台湾、マレーシア、シンガポール、フィリピンを結び、全長約1万9千キロメートルにおよぶ。今回の増設は、データや動画など急増する通信トラフィックに対応するものであり、アジア地域の高速・大容量で高品質な通信インフラ実現に大きく貢献。発注者は、アジア太平洋地域の主要通信キャリア14社からなるコンソーシアムだ。
今回の増設において、NECは、毎秒40ギガビットの光波長多重方式に対応した光海底ケーブル用端局装置「NS Series T640SW Line Terminal Equipment」を納入。これにより、既存の伝送容量を最大4倍増大させることが可能となった。また、同製品は従来機と比べ、サイズおよび消費電力量が各々約2分の1になっており、省スペース化と省エネに貢献する。
NECは、過去30年以上にわたり、世界の海底ケーブル市場でトップクラスの実績を有しており、日本を含むアジア・太平洋地域を中心に世界中の主要海底ケーブルシステムを構築。今後も光海底ケーブルシステムビジネスを強化し、グローバルに事業展開していく。