土日部活動の教諭指導26年ゼロめざす 奈良

2025年04月28日 10:42

 奈良県の山下真知事は26日、県庁前の奈良公園で連合系が主催した「第96回メーデー奈良地方大会」に出席し「全国に先駆け、教諭による土日の部活指導を2026年にはゼロにする目標を掲げ取組んでいる」と中学教諭の負担軽減への取組みを紹介。「この1年、(実現へ)頑張っていきたい」と職場環境改善をアピールした。

 また「県の小中学校教諭の正規職員割合が全国ワースト2位(2023年83.8%)だった」と紹介し「せめて全国平均並み(92%)にしたい。そのため2024年、25年の正規教職員採用人数を増やしている。採用競争倍率は全国平均を上回っており、採用人数を増やしても良い教諭を採用できる」と質量共に担保できる自信をみせた。

このほか県庁職員の職場環境改善への取組みに関して触れ「県庁において、以前は長期病気休職者が全国ワースト2位という状況だった。働きやすい県庁を実現したいと職場環境の改善に取組んできた」と述べ「成果はすぐに表れないが、長期病気休職者割合は2023年度に比べ24年年度は約3割減少した速報も出ており、職場環境改善の成果もでている」と語った。

 また賃上げについて「労働者の皆さんの生活の質の向上、日本経済の安定的、持続的成長のために賃上げが欠かせないことはいうまでもない」とアピール。「今年の春闘の賃上げは全体で5.37%(連合集計・定期昇給分含む正社員の平均賃上げ)と昨年を上回る成果をあげられた。県としても県民の生活の質向上のために労働者の賃上げが必須と考えている。消費の原資たる賃金を上げるということは必須」と強調した。

 その観点から「企業の設備投資への補助金制度創設や価格転嫁への支援をさせていただいている。賃上げができる環境を整えるため、企業利益を上げるための取組みに県としても全力でサポートしていきたい」と伝えた。(編集担当:森高龍二)