核兵器国交えず核軍縮「極めて非現実的」外相

2025年04月30日 06:19

 岩屋毅外務大臣は28日の記者会見で「核兵器国を交えずに核軍縮を進めることは極めて難しく、非現実的と思う」と核兵器禁止条約の取組み意義を認めながらも、核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議での議論を重視した。

 岩屋外相は「国際的な核軍縮の取組みは、やはり核兵器国と非保有国が共に参加している唯一の枠組みであるNPT、ここでしっかりと核軍縮を進めていく、不拡散ということもしっかり取組んでいく、これが大切だと考えている」と述べた。

 岩屋外相は「核兵器禁止条約は出口となるべき条約であって、尊い取組みと思うが、日本は唯一の被爆国として、核を抑止する、二度と核兵器を我が国のみならず、社会のどこにおいても使わせないようにするために、核抑止ということは不可欠と判断している。NPTにおける取組みは我が国にしてみれば、あくまでも防衛目的で、国民の生命財産や地域の平和安定を守るために、核抑止はやむを得ない取組みと思っており、最終的に核のない世界を目指していく取組みは決して矛盾するものではないと考えている」とした。(編集担当:森高龍二)