学術会議独立性確保へあらゆる取組みすると立憲

2025年05月11日 08:49

 国の特別機関である日本学術会議の組織を改編し『特殊法人』に移行させる日本学術会議法案が9日、衆議院内閣委員会で採決され、自公などの賛成多数で可決した。

立憲や共産は憲法が保障する『学問の自由』を毀損し、『学者の国会』として何より重要な『独立性』を阻害させる恐れなど極めて重大な懸念が幾つもある」(立憲・重徳和彦政調会長)として強く反対している。

 重徳氏は「今回の法改正の発端は、2020年に当時の菅義偉首相が会員候補6人の任命を拒否したことにある。それ以降、政府は『人事の秘密』を盾に任命拒否の理由を一切拒んだまま、学術会議の組織のあり方に問題をすり替えた」と問題を指摘。

 そのうえで「本法案には、学術会議の業務を監査し、活動計画に意見を述べる監事と評価委員会の新設が盛り込まれたが、いずれも首相が会員の学者以外から任命するほか、会員の選考にあたる組織も似た名称のものが複数存在するなど、屋上屋を架した複雑な仕組みで人事や会の運営に政府が関与する余地が幾重にも盛り込まれたものとなっている」と独立性が阻害される重大問題を提起する談話を発表。

 重徳氏は談話で「今後の国会審議において、学術会議の独立性を確保するための抜本的な修正提案を行うことを含め、あらゆる取り組みを追求していきたい」としている。(編集担当:森高龍二)