新浪氏サントリーHD会長辞任、財政諮問会議は

2025年09月03日 06:49

 石破内閣で重要な諮問機関である「経済財政諮問会議」の民間議員になっている新浪剛史サントリーホールディングスングス代表取締役会長に麻薬取締法違反容疑で家宅捜索が行われていた。大麻由来の成分を含む製品を米国から輸入していた疑いが持たれている。

 新浪氏はこの事態を受け、同社の鳥井信宏社長に「一身上の都合を理由に役職を辞したい」と申し出、1日夜、鳥井氏はこれを受理、新浪氏は代表取締役会長を辞任した。2日、同社の鳥井社長が発表した。

 同社発表によると「8月22日、新浪氏から警察による捜査が行われたとの報告を受けた。直ちに外部弁護士によるヒアリングを実施。その中で同氏から、適法との認識の下に購入したとされるサプリメントに関し捜査が実施されたと説明があった」という。

 そのため「サントリーグループのトップマネジメントとして、法令に抵触しないことは当然であり、サプリメントに関する認識を欠いた新浪氏の行為は当社代表取締役会長という要職に堪えないと判断し、同氏と協議、役職を辞任したいとの申し出があり、1日付で受理した」としている。同社は「新浪氏が購入したサプリメントは当社のグループ商品ではありません」としている。

 新浪氏は第2次安倍内閣で経済財政諮問会議民間議員に就任以来、安倍3次、安倍4次、菅内閣、岸田1次、岸田2次、そして石破内閣の今日に至るまで「民間議員」として財界の声を反映させてきた人物。このまま民間議員に留まるのかも注視される。(編集担当:森高龍二)