人口戦略へ政府に司令塔、国会に調査会設置提言

2025年09月14日 08:36

 人口減少問題に取組む民間有識者グループの「人口戦略会議」が11日、人口戦略では長いスパンでの戦略、取組みが必要だとして、政府に司令塔組織を設置すること、中長期的な国家ビジョンの策定などを含む提言を石破茂総理に手渡した。国会に常設の調査会を設け審議していくことも求めた。

 三村明夫議長は「これが最終アピールです。総理に是非とも聴いていただきたい」と冒頭に思いを伝えた。三村氏は「人口を8000万人で何とかくい止めたい。2100年・8000万人ビジョンを追求してきた。また地方の持続可能性(消滅自治体)について分析してきた。しかし2024年には出生率1.15まで下がった。このまま推移すれば2100年には6300万人になる」と危機的状況にあると警鐘を鳴らした。

 三村氏は対策として「少ない人口でも活力ある国で留まるために必要な強靭化戦略」などを提言。特に「人口減少を国民一人一人が我がことと考えて意識してほしい」と発信し「共同養育」も提示。人口減少が続けば生産人口、消費人口の減少による国力低下とともに社会保障制度の持続ができるのかにも直面する。(編集担当:森高龍二)