日産の中国合弁会社である東風日産乗用車公司(DFN)は、同社にとって初のPHEVセダンである新型「N6」と新型「ティアナ」を公開した。日産の中国事業を祝うイベントで披露された両セダンは、年内に中国で発売する予定だという。
日産CEOのイヴァン・エスピノーサ氏は「私たちは経営再建計画Re:Nissanで、日産が提供する価値を再定義していきます。日産の核となる強みを強化し、ブランドの鼓動を高鳴らせ、人々にワクワクと信頼を提供する商品を生み出します。そして、より明確に焦点を絞った商品戦略を通じて、強固なブランドを築き、ユーザーへの新たなコミットメントを追求します。日産はこの変革を、スピードと技術の先進性、顧客インサイトで世界の自動車業界をリードする中国市場において強力に推進しています」とイベントに関連して語った。
新開発のPHEVセダン「N6」は、好評を博している先に発表したBEV「N7」と同様に、DFN独自の新エネルギー車(NEV)技術アーキテクチャーを採用し、1.5リッターエンジンと21.1kWhのLFPバッテリーを搭載している。
ボディサイズは全長4831mm×全幅1885mm×全高1491mm、ホイールベースは2815mmで、伸びやかでエレガントなシルエットと広々とした室内空間を両立している。外観はV-Motionデザインのシグネチャーグリルや、前後に配した表情豊かなLEDライトが特徴的で、流麗で有機的なラインが躍動感を表現している。スタイリッシュな造形ながら、中国ファミリー層が求める信頼性、快適性十分な広々とした室内空間を実現している。「N6」についての詳細は数週間以内に発表する予定だ。
一方、中国市場で「ティアナ」は、プレミアムな快適性を提供する洗練されたセダンとして高く評価されてきた。新型「ティアナ」はこの伝統を維持しながらデザイン刷新。そして、先進的なインテリジェントコネクティビティ機能を採用し、中国向けの内燃機関(ICE)車として初めてファーウェイの「HarmonySpace5.0」スマートコックピットを搭載した。
今後も日産はグローバルな商品戦略を通じて、多様なパワートレーンを用意し、最適な市場に最適なタイミングで投入。中国では本戦略に基づき、先進的なICE車、ハイブリッド、革新的なEVを市場に導入している。果たして不振が続く日産の中国市場に渇をいれられるか?興味深い。(編集担当:吉田恒)