今回のニュースのポイント
・コストの構造:燃料費調整制度や再エネ賦課金など、基本料金以外に加算されるコストが家計の重荷に
・電源構成の変化:火力発電への依存度を下げるべく、原発の再稼働と再エネの主導権争いが本格化
・2026年の展望:蓄電池の普及やVPP(仮想発電所)の技術向上により、効率的な電力消費が家計防衛の鍵に
今後の予算審議でも、家計を圧迫する「電気代の引き下げ」は最重要テーマの一つとなります。補助金の延長による一時的な抑制策が行われる一方で、根本的な解決に向けたエネルギー政策の議論は、今まさに大きな岐路に立っています。
私たちの電気代が高いと感じる最大の理由は、基本料金以外の「変動要素」にあります。これを家計に例えるなら、「家賃は一定なのに、外食や買い物のたびに『世界情勢による時価』が上乗せされ、月末にいくら請求されるか分からない」ような不安定さです。特に輸入燃料に頼る火力発電の比率が高い日本では、海外の紛争や円安の影響をダイレクトに受けてしまいます。
2026年現在、高市政権下でも議論の焦点となっているのは、原発の再稼働による電力供給の安定化と、再生可能エネルギーのさらなる導入加速の「バランス」です。太陽光や風力は環境負荷が低い一方で、天候による変動を補うための蓄電コストが依然として高く、その費用が「再エネ賦課金」として私たちの料金に反映されている側面もあります。
ここで、私たち消費者が直視すべき数字があります。標準的な家庭の電気代のうち、約1〜2割がこうした「調整費」や「賦課金」で占められており、エアコンを控えるといった個人の節電努力だけでは埋められない構造的な壁が存在しているのです。
「安くてクリーンな電気」をどう実現するのか。今回の国会では、次世代型原発(SMR:小型モジュール炉)の開発や、北海道や九州の電力を首都圏へ運ぶ「送電網の強化(地域間連系線)」に向けた大規模な予算投入が検討されています。これは、いわば「日本のエネルギーの血管を太く作り変える作業」です。
電気代を安くすることは、単に生活を楽にするだけでなく、日本の製造業の競争力を取り戻し、回り回って私たちの「給料」にも反映されます。単なる一時的な補助金による「痛み止め」ではない、10年, 20年先を見据えて、私たちが「どの電源を選ぶのか」という覚悟と、日本のエネルギー地図の描き直しが求められています。(編集担当:エコノミックニュース編集部)













