東南アジア市場にサークルKサンクスも本格参戦

2012年11月21日 11:00

 日本国内の市場が縮小の一途を辿る中、経済成長が著しい東南アジアでは、さらなる消費の拡大が見込まれている。なかでも東南アジア諸国連合(ASEAN)の先行加盟国であるマレーシアは、アジアの中でも経済成長率が高く、人口構成の中で若年層が多いことから、日本の小売業界も注目している有望市場だ。

 そのような状況の中、先日、サークルKサンクスが、Kumpulan Mofaz Sdn Bhd(以下:MOFAZ(モファス)グループ)とマレーシアでの合弁会社Circle K(Malaysia)Sdn Bhd(以下:サークルKマレーシア)を設立することで合意したと発表した。サークルKマレーシアは、日系のコンビニエンスストアとしては初めてマレーシアで設立する合弁会社となる。

 海外出店が一番進んでいるファミリーマートは、東南アジアでも1999年にタイへ進出、その後ベトナム、今年10月には1号店が開店したインドネシアと出店地域を拡大してきた。現在はタイに767店舗、ベトナムに28店舗、インドネシアに1店舗(2012年10月31日現在)の出店となっている。一方、出遅れ感のあったローソンも1996年に海外展開を開始し、東南アジアでは2011年にインドネシアに出店、昨年末に「今後10年以内にインドネシアで1万店を目標に出店を加速する」方針を明らかにしている。また海外進出に積極的なミニストップは、すでにフィリピンに330店舗、ベトナムに12店舗(2012年10月31日現在)を出店、今後もアジアを中心に積極的な出店を計画中だという。

 日本の大手コンビニ各社が、さらなる成長が期待される東南アジア市場に目を向けていく流れはしばらく続きそうだ。今後も出店ラッシュが激化していく中、成功を勝ち取る企業はどこか、その戦略と動向には、コンビニ業界のみならず、小売業界全体が注力している。