社会保障・税一体改革と一体化して進められる番号制の導入について、政府は政府・与党社会保障改革検討本部でとりまとめた社会保障・税番号大綱を国民に示し、意見を求めている。
番号制度の導入により、社会保障給付をよりきめ細かくできるとしているほか、個人所得把握の精度向上、情報サービスの提供、事務や手続きの簡素化、負担軽減、医療や介護などのサービスの質的向上が図れるという。
一方で個人情報の漏えい確保や漏えい時の対処など、国民の不安払拭につながる対応策と周知がカギになる。番号は年金、医療をはじめ介護保険、福祉、労働保険、税務など多岐にわたって活用される。
政府は番号制度の導入について原則として本人同意を前提としない仕組みにするかわり「恣意的な利用を防止し国民に対してあらかじめ番号制度の活用事務について明らかにするため、番号を付番する事務の範囲や情報連携を行う事務の範囲を法律や法律の授権に基づく政省令に規定するとともに、自己情報のコントロールという観点から、情報連携を通じた個人情報のやり取りに係るアクセス記録について、マイ・ポータル上でいつでも本人が確認できる仕組みを設ける」としている。
政府は番号制の早期導入を図るため、番号法案と関係法案をできるだけ早い時期に国会に提出し、法案成立後には早期に第3者機関を設置し、平成26年6月に個人に番号を、法人に法人番号を交付し、27年1月以降から、社会保障と税務分野について可能な範囲で番号利用をスタートさせたいとしている。
(編集担当:福角忠夫)