村田製作所は、6月29日・30日にパシフィコ横浜で開催された、医療機器の設計と製造でアジア最大規模の展示会「MEDTEC Japan」に初めて出展した。
今回の同社のブースでは、世界トップシェアを誇るセラミックコンデンサや、高精度で微量の薬剤などの液体を送り込めるマイクロポンプと、超小型で薄型化を実現した送風用マイクロブロアが紹介された。マイクロブロアは、セラミックスを用いた高圧力送風デバイス。駆動源にモーターではなくセラミックスを使用し、その超音波振動を応用して「空気ポンプ」として動作させるのが最大の特徴だ。これまで医療業界では一般的に大型で電力消費量の多いモーターファンを用いた機器が主流であったが、同社のマイクロブロアを使用することにより、医療機器の小型・軽量化、省電力化が可能となる。
村田製作所では、中長期構想の一つとなる新たな事業領域としてメディカル市場をターゲットにしており、先日も東京ビックサイトで開催された「メディカルテクノロジーEXPO 医療機器開発・製造技術展」にも初出展するなど、積極的な市場参入を図っている。