3月12日にはメルトスルーの事態に 福島氏指摘

2011年06月13日 11:00

 福島みずほ社会民主党党首は10日開かれた参議院予算委員会で、東京電力福島第一原発で3月12日の時点でメルトスルーが起きていたことが、原発から6km離れた浪江町でテルル132(放射性物質)が検出されたことにより裏付けられた。なぜ、直ぐに状況を国民に知らせなかったのか、また、関係住民を避難させなかったのかと原子力保安院や政府の対応を追及した。

 福島党首は「テルル132が検出されたということは、核燃料が1000度以上になったこと、さらに格納容器から外に放射性物質がでていることを裏付けている」と指摘。

 枝野幸男官房長官は「テルル132について、今の質問で初めて承知した」と語り、「当時はメルトダウン、メルトスルーという事態を防ぐために徹夜で取り組んでいた」と事態が福島党首指摘の状況にあることを認識していなかったことを認めた。

 その上で、枝野官房長官は避難区域の指定範囲について「避難区域が狭かったことによって健康に影響を及ぼすような被曝を受けている方は住民の中にいないと認識している」と語り、住民への対応には誤りはなかったとの認識を示した。(編集担当:福角忠夫)