総務省は今回、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城、岩手、福島の3県についてはアナログ放送終了の7月24日以降も一定期間、アナログ放送を継続することで対応することにしているが、このほかの地域については、予定通り、24日から地上デジタル放送に完全移行する方針。
このため、完全移行に向けた最終的な周知を図るとともに、サポート体制を強化する内容を10日、発表した。
それによると、地上デジタル放送未対応の世帯からの相談などにきめ細かく応じることができるよう44都道府県の市町村役場などを中心に約1600箇所に「地上デジタル相談コーナー」を今月15日(一部地域は27日)から8月26日まで設置して、受信相談から各種支援制度の案内、暫定衛星放送などの利用申込支援、販売店への取次ぎなどのサポートをする。移動相談車を用いた移動受信相談も行う。
また、経済的理由で切り替えができない方のため、NHK放送受信料全額免除世帯に対してはチューナーの無償給付、訪問設置、アンテナ工事を申し込み受付から直ぐに利用できるよう速やかに対応する。市町村民税非課税の世帯にはチューナーの無償給付と電話によるサポートを実施する。高齢などで電話でのサポートで対応できない方には、訪問サポートも行うことにした。申込期限は7月24日までとなっているが、その後においても弾力的に対応したいとしている。
このほか、電話相談体制についてもオペレーターを現行の370席からアナログ放送終了前後には1200席まで拡大する。相談時間も7月18日からアナログ放送終了日までは24時間体制で相談に応じることとした。現在は朝9時から夜9時までの対応となっている。(編集担当:福角忠夫)