震災で学び舎が変わった幼児児童生徒2万人超

2011年06月07日 11:00

 東日本大震災により被災し、自ら通っていた幼稚園や小中高校に通えず、県内や他の都道府県の幼小中高校に通っている幼児児童生徒の数は2万1769人と2万人を超えていることが文部科学省の調べで分かった。

 これは5月1日現在で国立大学附属学校はじめ都道府県・指定都市教育委員会、私立学校に対して被災幼児児童生徒の受け入れ状況をまとめたもの。

 それによると、国立大学附属学校での受け入れは13人、その他の公立学校で1万9872人、私立学校で1884人となっており、幼・小・中・高・中等教育学校・特別支援学校別では幼稚園が2541人、小学校が1万2566人、中学校4632人、高校1901人、中等教育学校5人、特別支援学校124人という内容だった。

 中でも、県外で学ぶことになった幼児児童生徒らがもっとも多かったのは福島県で9998人と1万人近かった。宮城県からも1494人が県外へ、岩手県でも237人が県外に学び舎を求めざるを得ない状況になっていた。

 文部科学省では「福島県の一部市町村や宮城県の私立学校設置者の中には被災により状況把握が困難として、回答を得られなかったところもある」としており、今回の人数以上に、もとの学校や幼稚園に通えなくなっている児童生徒がいるものと思われる。(編集担当:福角やすえ)