今年の台風上陸数3個前後と例年並み

2011年06月01日 11:00

 既に発生している台風。そんな中、ウェザーニューズは、今シーズンの台風傾向について発表した。

 現在、台風は2号まで発生しており、1号、2号ともに日本に接近するのは珍しいケース。これは、台風の経路となる太平洋高気圧の張り出しが、この時期としてはやや強めであることが要因といえる。通常5月は台風が発生しても太平洋高気圧の張り出しが弱いため、日本の南を通過することが多く、本州付近に影響することは多くはないという。今年は強く張り出した太平洋高気圧に沿って、例年より西回りや北回りの進路で台風が進み、台風が沖縄や本州に接近しているのだという。すでに台風の接近が多くなっているが、シーズン全体で見ると、今年の台風の活動は概ね平年並みとなる見込み。昨年は、ラニーニャ現象の影響により台風の発生が14個と平年値の25.6個に比べて記録的に少なくなり、また、勢力の強い太平洋高気圧が日本全体を覆っていたため台風が日本に近づきにくく、接近数は7個、上陸数は2個と平年に比べて少なかったという。今年はすでにラニーニャ現象が終息し、台風発生に影響する海水温の分布も昨年のように偏っていないため、発生数は25から26個前後と平年並みになる見込み。また、接近数も11から12個前後、上陸数も2から3個前後でこちらも平年並みになると予想している。

 同社は、本格的な台風シーズンを迎える前にこのような情報を開示することにより、ひとりひとりの減災意識を高め、台風の被害を最小限にとどめられるようにしたいと考えている。