政府の早期対応へ消費税影響緩和法案 衆院提出

2013年03月12日 20:37

 民主党は12日、来年4月から消費税率が8%に、翌年10月からは10%に引き上げられることをうけ、対応が急がれる「逆進性対策」など、政府が早急に講ずべき措置について期限と方向性を明示する「消費税影響緩和法案」を衆議院に提出した。

 逆進性対策のほか、自動車、住宅、医療への対策について「期限・方向性を明確化させる」。中でも逆進性対策については(1)2014年度は簡素な給付措置で対応し、14年度までに本格的な対策の結論を出すよう法制上の措置をとることとしている。
 
 また自動車対策については(1)14年3月末に自動車取得税と自動車重量税の当分の間税率を廃止(2)自動車重量税はさらにグリーン化(環境への負荷の低減を図る施策)を図る(3)都道府県・市町村の財政に影響を与えないよう措置を講じること。

 住宅対策については住環境の変化、住宅に対する需要の変化等も踏まえつつ、中低所得者の負担緩和のための給付措置等について速やかに対象者・金額等を具体化することとした。

 医療では医療機関の損税問題(医療費はわが国では政策的配慮によって消費税が非課税とされ、仕入れにかかる消費税を転嫁できないため、社会保険診療報酬等でこの分を手当てすることとなっているが、高額医療機器の設備投資などについては手当てが十分でなく、結果的に仕入れ税額分について医療機関に損失が生じてしまうとされる問題)について13年度末までに結論を出すこととしている。
 
 今回の法案提出について民主党は「与党側が逆進性対策など重要な課題についての具体案を出さず、不明確なままになっているため、対策法案を提出することにした」としている。(編集担当:森高龍二)