消費税増税は実態経済踏まえ判断 安倍総理

2013年02月14日 09:11

 安倍晋三総理は13日の衆議院予算委員会で、消費税増税の判断について「しっかりと税収を確保していくことが前提であり、そのことによって、伸びていく社会保障費への手立てを考えていかなければならない。(判断においては)当然、実態経済を勘案していくことになる」と語った。

 生活の党の村上史好衆議院議員の質問に答えた。村上議員は「消費税増税については景気に悪い状況、税収が減収になる危険性がある状況、強いデフレが続いている状況においては消費税を上げるという判断はなかなかできない、と(安倍総理は)答弁したが、景気状況によっては消費税増税を見送る可能性もあると理解したい。そのうえで(尋ねるが)単に数字が良いというだけでなく、実態経済がどうか、賃金が上がっているのかどうか、そうした実態経済を考慮に入れた判断が必要ではないか」と実態経済を踏まえ判断するよう求めた。

 これは「小泉内閣時代に数字上は好景気になっているものの、収入が伸びない状況で、国民生活は良くならなかった」との経緯を踏まえての質問だった。これに答えた。

 また甘利明経済財政担当大臣は成長戦略について「成長戦略の全体が揃うのは年央ということになっているが、出来たものは出来るだけ早く発進していく」と答えた。

 村上議員が「収入が増えないで物価がどんどん上がっていくという状況では消費は増えない。10兆円予算を提起されたが、これだけ巨額の予算をつぎ込んでも息切れしてしまうのではないか。成長戦略を少しでも早く決めていくことが求められているのではないか」と甘利大臣に成長戦略を質した。(編集担当:森高龍二)