博報堂は、震災後の「生活意識・行動」「買物・レジャーなどの消費行動」の実情と背景意識を把握するため、インターネット調査を実施した。今回の調査は4月15日から18日にかけて首都圏500名、京阪神圏300を対象に行われた。
日々の暮らしについては、首都圏では半数以上が「震災後に暮らしが変わった」と回答する一方、京阪神圏では「変わっていない」が半数以上を占めた。また、社会については「悪い方へむかう」と考える人が東阪ともに40%強となったが、自身の暮らしについては半数近くが楽観的と回答。今感じる・考えることについては、首都圏では「電力不足下での夏の暮らし方」が一番高い結果となり、次いで「社会全体が委縮している」が続いた。一方で、「普段通りの買物・レジャーが被災地や日本のためになる」「被災者のためになることをしようと考える」など、被災地や社会全体に配慮した行動も目立つ。
これらの意識行動の表れとして、首都圏では「被災地の産品や製造・加工品を応援するつもりで買うようにしている」という「応援消費」の傾向が高いことがわかった。さらに、この2週間でよく行っている節電については「電化製品のコンセントをこまめに抜く」「不要な電灯消灯」「エアコンの温度調節」のいずれも3割前後が実行していた。
今回の調査結果により、社会の委縮や自粛ムードを懸念する声が挙がる一方で、被災地や社会全体について考え、行動していることがわかった。しかし今後さらに、被災地や社会全体をみつめ、行動していく必要が問われるであろう。