看護師の求人情報サイトの運営を行うスーパーナースは、4日、同サイトに登録する看護師を被災地へ医療ボランティアとして派遣することを決定した。同サイトでは、被災地におけるボランティア活動についての意識調査を実施。その結果、14,000名中350名が「すぐ、もしくは近々、ボランティアとして現地へ赴きたい」という回答が得られた。このような意思を汲み取り、同社が事務局となり、現地への看護師の派遣が可能になる環境を整えたという。まず第一陣として、11日より数十名の看護師を1週間、医療施設へ送る。その後、1週間ごとに医療スタッフの入れ替えを行っていく予定だ。第一陣の業務と並行し、ボランティアを希望する医療施設の状況を把握し、第二陣、三陣と拡大していくという。また、現地までの往復手段の確立、ボランティア活動に必要とされる資材、看護師への現地情報の提供等も行う。
飲料水の宅配サービスを行うウォーターダイレクトでは、産婦人科医会と連携し、福島県および茨城県に所在する産婦人科医院に、無償で水の提供をすると発表した。富士山麓地下203メートルから湧き出る硬度25の軟水を使用する同社では、これまでの品質検査に加え、毎日の放射能線検査も開始。新たに生まれてくる乳児と母親に「安心・安全な水」を届けたいという思いから支援を決定したという。これらは放射能汚染の不安が沈静化するまで毎月継続して出荷される予定だ。
支援の輪が広がっているとはいえ、まだまだ物資や人材不足は続いている。医療スタッフや安全な水の不足により、満足な治療を受けられない人が少なくないことを受け、動き出した2社のように、自分達ができることを模索し、実行に移す企業や団体、個人の活動が今後の復興に大きな力を与えるのではないだろうか。