福島第一原発問題 近隣諸国に丁寧な説明図る

2011年04月07日 11:00

 枝野幸男官房長官は6日、東京電力が福島第一原発の高レベル放射性廃液を集中廃棄物処理施設内に保存するため、集中廃棄物処理施設内に保管していた1万トンの低レベル放射性廃液を海洋に放出した措置について「水産関係者や近隣諸国に大変心配をかけている」と語ると共に「農林水産大臣はじめ、近隣諸国から十分な説明がなされなかったことへの指摘を受けていることを真摯に受け止めねばならない」と語り、近隣諸国に対して、今後、より丁寧に説明を行っていくため外務省、経済産業省との連携調整を図るよう対応してもらっているとした。

 また今回の放出については「海洋汚染をより小さくするための措置で、やむを得ないものである」と重ねて説明した。

 また、枝野官房長官は東京電力がビット(コンクリート製の立坑)側面のコンクリート部分から海洋に流出していた高濃度汚染水が午前5時38分頃に止まったことを確認したとしたことについて「止まったという報告は受けているが、完全に止まっているのか、他のところはどうか、しっかり調査しているという段階なので、今の段階で止まったといって安心している状況でない」とした。
(編集担当:福角忠夫)