14日の日経平均は、前場は前日比でプラスとマイナスを行ったり来たりする小動きだったが、前引けでは久々のプラス。後場は為替が円安に振れたおかげでおおむねプラス水準で推移し、終値は3.68円高の8664.73円となり、先週からの続落は7日でストップした。しかしTOPIXは-0.15で続落。高値と安値の差が約27円しかなく、東証1部売買代金は8000億円を割るなど株式市場は低体温状態が続いている。
上昇したセクターはオリコ <8585> などその他金融や三菱地所 <8802> 、三井不動産 <8801> など不動産、証券ほかで、通信株のソフトバンク <9984> 、KDDI <9433> 、NTT <9432> は揃って上昇。下落したセクターはプリウスなど約152万台のリコールを発表したトヨタ <7203> など自動車、石油、鉄鋼、非鉄金属、ゴム、銀行ほか。前日に合併発表で下げた日立金属 <5486> は63円安と続落し、合併相手の日立電線 <5812> も下げに転じている。
今日の表向きの主役は新聞朝刊が一斉に「インテルが出資する」という記事を載せたシャープ <6753> だろう。インテルとはスマホ部品などの共同開発交渉を進めているが、300億~400億円規模の出資を受ける方向でも調整しているという。クアルコムからの出資も協議中と伝えられた。大幅反発して一時は16円高まで上げ、11円高の163円で引けた。だが、市場の本当の主役は消費者金融のアイフル <8515> で、30.0%上昇の72円高は年初来高値を更新して東証1部の値上がり率トップ、1億5353万株、438億円の大商いは全体が薄商いの中、売買高、売買代金でトップに立った。前日発表された中間決算で営業利益53.6%増、最終利益76.1%増と好調だったことが大量買いを誘った。