厚生労働省では東京電力による輪番停電で人工呼吸器などを使用している在宅療養患者に支障がでないよう東京はじめ茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、山梨、静岡の各自治体に注意喚起を求めている。15日午後3時45分現在、人工呼吸器などの使用在宅療養患者に輪番停電により弊害が生じたという報告は受けていないとしているが、引き続き、配慮が必要だ。
東京電力は被災地の茨城県については輪番停電対象地域から除外する措置をとることを15日決めたが、県境付近では停電になるところもあるとしており、注意する必要がある。
厚生労働省では人工呼吸器の内臓バッテリーの有無と持続時間、作動の再確認、外部バッテリーの準備や事前の充電、蘇生バッグによる人工呼吸の実施の準備、かかりつけ医療機関との緊急時連絡体制の再確認などを適切な対応を求めている。
また、東京都によると、筋萎縮性側索硬化症など難病で人工呼吸器を使用されている在宅患者は個人情報提供を了解されている方で380人いるとしており、今回の輪番停電について、困っているという声は聞いている。これとは別に、家族の高齢化などで在宅では無理なので入院したいが入院先がない、医療機関では入れてあげたいが限界にきているなど、難病患者への医療課題が浮かび上がっている。(編集担当:福角忠夫)