蓮舫行政刷新担当大臣は23日開かれた衆議院予算委員会で国等発注に対する1者入札の問題に対し「3月末までに問題点をとりまとめ、改善していく」考えを述べた。
城井崇衆議院議員(民主党)の政府調達のあり方に対する質問に答えたもので、城井議員は平成19年度から21年度の3年間を調べたところ、府省庁と出先が発注した事案に1者応札による契約が21年度だけで4万861件あり、金額にして1兆9000億円にのぼった。
また、1者応札となった理由について「不明」が32.9%(1万3424件)、「1社しか応募がなかった」が27.1%(1万1075件)と検討すべき余地のあるものが60%にのぼっている。逆に「特殊性や専門性が高いものと政府が認識しているもの」は27.4%(1万1389件)だったなどと指摘。
「印刷発注やOA機器購入・保守点検、消耗品調達、イベント開催・広報啓発、清掃、警備、調査研究などにかかる契約は汎用性が高く、多くの企業が参加できると思われる」として、政府調達のあり方に改善を図り、間口を広げるよう求めた。
蓮舫行政刷新担当大臣は1者応札の理由で「不明」と「応募がなかった」とする理由が6割に上るとの指摘を問題視。「(国など発注者が)コストを下げる不断の努力をするのは当然」として、3月末までに問題点をとりまとめ、改善に努めるとした。
(編集担当:福角忠夫)