住宅耐震化促進へ「あんぽ」提案 荒井議員

2011年02月15日 11:00

 14日開かれた参議院決算委員会で荒井広幸参議院議員(たちあがれ日本・新党改革)は住宅の耐震化促進策として「あんぽ(安全安心ポイント制度)」の創設を提案した。

 大畠章宏国土交通大臣は昭和56年の耐震基準に満たない住宅の耐震化率を平成32年に95%にする目標を昨年6月18日に新成長戦略として閣議決定しており「検討に値する」。片山善博総務大臣も「意識の掲揚にもつながるし、有益なアイデア」と評し、提案内容も視野に住宅耐震化推進策を検討していく考えを示した。

 荒井議員は「防災、防火、防犯は一緒に扱える」とし、先の経済刺激策で効果を上げたエコポイント制度にちなみ「安全安心社会の実現へ、安全安心ポイント制度を設けたらどうか」と提案した。「消化器などを購入した際にもポイントを提供し、そうしたポイントを耐震化に活用できるようにする」というもの。

 国土交通省によると平成20年時点での住宅耐震化率は約79%、小中学校の耐震化率は文部科学省が昨年4月1日現在での数値として73.3%。特に早期の対応が求められる病院の耐震化率は厚生労働省調べで(平成21年時)56.2%と6割に届いていない状況で、政府は学校、病院、百貨店など特に人が集合する施設においては平成27年には90%の施設が耐震化できているよう推進したい考え。 (編集担当:福角忠夫)