霧島山新燃岳について、福岡管区気象台と鹿児島地方気象台は1日午前11時20分に噴火警報を出し、火口から概ね4kmまでの範囲では大きな噴石に警戒が必要と注意を呼びかけるなど、周辺に被害が広がっているが、産業技術総合研究所の調べで、1月26日から27日に霧島山新燃岳が噴出した総噴出量は約7000万トンと推計され、1959年に新燃岳が噴火した噴出量の9倍になることが分かった。同研究所が1日、発表した。
調査は新燃岳から南北約80km、東西約70kmの範囲で実施され、噴出物降下地域のほぼ全てをフォローして1月27日午後から30日にかけて実施、110地点で噴出物を採取し重量計測した。
霧島山新燃岳は1月19日にマグマ水蒸気噴火を起こし、活動を活発化。火口から概ね3kmまでの広い範囲では火砕流にも警戒が求められている。
同研究所は火口から約7km離れた都城市御池付近から日南海岸までの陸上部に堆積した火山灰の総量は約400万トンと見積っている。
(編集担当:福角忠夫)