農林水産省は各地方農政局などが国内農業対策に対し、今後とるべき対策として提言した内容をまとめ、公表した。提言は持続可能な経営実現のための農業改革のあり方、消費者ニーズに対応した食品供給システムのあり方など4点からなり、このうち、戸別所得補償制度のあり方については「品質、収量を重視し、努力した農業者・地域が報われる仕組みとともに、大規模で高度な輪作体系には別途の交付金措置を」(東北農政局)提言するものもあった。
また、沖縄総合事務局では「さとうきびの価格制度の維持」や「沖縄に適した大豆、麦の品種の育成支援」、北海道農政事務所では「米、麦、大豆、てん菜、でん粉用ばれいしょ、酪農品については戸別所得補償制度に加え、引き続き、一定の国境措置の維持を行うとともに、野菜なども対象にした収入変動の影響を緩和する仕組みの検討や新規作物への転換のための種苗費や直売所の整備など農業者の経営高度化ニーズに対応できる準備金制度の拡充が必要」など、地域特性を反映した制度の拡充を求める提案が目立った。 米の大産地を管轄している北陸農政局からは「戸別所得補償制度の財源確保・制度の安定」を図ることとともに「輸出米にも国内向け主食用米並みの支援が必要 」との提案が出されていた。
(編集担当:福角忠夫)